【撮影モードについて】カメラの5つの撮影モードを解説|状況に合わせて使い分けよう

撮影モード解説の画像

この記事では一眼レフカメラやミラーレス一眼にある、5つの撮影モードについて解説します。

この記事ではこんな悩みを解決
  • 撮影モードの種類が多くて何を使えばいいのかわからない
  • 撮影モードの違いがわからない
  • まずはどのモードを使えばいいのかわからない

カメラを手に取ると、カメラにはボタンがたくさん……

たくさんのボタンがある画像

多くの人は、その時点で心が折れてしまいそうになります。

私がカメラを始めたときは、「シャッター押しとけばきれいに写るだろう。」「俺は何でも撮れるぜ。」という謎の自信に満ち溢れていました。オートモードで格好だけつけて撮影していた記憶があります。

その後も何も学ばず、その結果カメラに触れることが減り、レンズにカビを発生させてしまうという大失態をしてしまいました。(そのときはレンズにカビが生えることも知らないという無知さ)

この記事を読めば、心が折れること人は減るはず。大変なのは最初だけです。

撮影モードを理解することができれば、もはや初心者ではないでしょう。

今回の記事の結論はこちら

カメラの撮影モードのまとめ
  • ボケをコントロールするならA(絞り優先)モード
  • ブレをコントロールするならS(シャッター速度優先)モード
  • ボケもブレもコントロールしたいならM(マニュアル)モード
  • オートモードはすぐに卒業しよう
  • まずはPモードかA(Av)モードから始める
  • 私のおすすめはA(Av)モード

結論を踏まえて、さらに深めていきましょう。

目次(タップできる目次)

撮影モードとは

撮影モードの種類を解説した画像

カメラの撮影モードは自分で決められる範囲とカメラに決めてもらう範囲を設定することです。

自分で決められる範囲が広がれば、自分の意図した写真を撮影することができるようになってきます。

反対にカメラに決めてもらう範囲が広いと、意図する写真を撮ることは難しくなります。

カメラの設定モードを理解することで、思い通りの写真が撮れるようになりますよ。

撮影モードの特徴まとめ

撮影モードは全部で5つあります。大きな違いはF値(絞り)とシャータースピードを自分で決められるかどうかの違いです。

その他にもISO感度を変えたり、露出補正ができたりとありますが、基本はF値(絞り)とシャータースピードです。

撮影モード/項目特徴F値(絞り)シャッタースピードISO感度露出補正
Autoモード
(フルオート)
全てカメラが決める
とりあえず撮れる
カメラが決めるカメラが決めるカメラが決めるカメラが決める
(補正ができない)
Pモード
(プログラムオート)
手軽に撮れる
ISO感度設定と露出補正はできる
カメラが決めるカメラが決める自分で決める
(オートも可)
自分で決める
(補正ができる)
Aモード
(絞り優先)
ボケた写真
全体にピントが合った写真
自分で決めるカメラが決める自分で決める
(オートも可)
自分で決める
(補正ができる)
Sモード
(シャッター速度優先)
ピタっと動きを止めた写真
スローシャッター
カメラが決める自分で決める自分で決める
(オートも可)
自分で決める
(補正ができる)
Mモード
(マニュアル)
非常に暗い場所
光が安定しない場所
自分で決める自分で決める自分で決める
(オートも可)
カメラが決める
(補正ができない)
撮影モードをタップするとその項目に飛べます

撮影モードの変更方法

撮影モードの変更は簡単です。

カメラの撮影モードの変更方法を解説する画像

カメラ上部についているダイヤルを回して、自分の使いたい設定にすればOK。

それぞれの撮影モードについて解説

撮影モード/項目特徴F値(絞り)シャッタースピードISO感度露出補正
Autoモード
(フルオート)
全てカメラが決める
とりあえず撮れる
カメラが決めるカメラが決めるカメラが決めるカメラが決める
(補正ができない)
Pモード
(プログラムオート)
手軽に撮れる
ISO感度設定と露出補正はできる
カメラが決めるカメラが決める自分で決める
(オートも可)
自分で決める
(補正ができる)
Aモード
(絞り優先)
ボケた写真
全体にピントが合った写真
自分で決めるカメラが決める自分で決める
(オートも可)
自分で決める
(補正ができる)
Sモード
(シャッター速度優先)
ピタっと動きを止めた写真
スローシャッター
カメラが決める自分で決める自分で決める
(オートも可)
自分で決める
(補正ができる)
Mモード
(マニュアル)
非常に暗い場所
光が安定しない場所
自分で決める自分で決める自分で決める
(オートも可)
カメラが決める
(補正ができない)
撮影モードをタップするとその項目に飛べます

Auto(フルオート)モード

カメラのオートモードを解説する画像

オートモードは全てカメラ側で設定してくれます。

メリットデメリット
設定の必要がない
手軽に撮影できる
意図した写真が撮れない

カメラを始めたばかりの方は、フルオート設定で撮影することが多いと思います。

初心者向けですが、ずっとオートモードだとカメラの上達は難しいです。

カメラが全て設定してくれる楽さがありますが、自分が撮りたいと思った写真を撮るのは難しいでしょう。

とりあえずシャッターを押せば写るモードです。

P(プログラムオート)モード

カメラのPモードを解説する画像

P(プログラムオート)モードはF値(絞り)・シャッタースピードをカメラが設定してくれ、ISO感度や露出補正を自分で設定することができます。

メリットデメリット
難しい設定が必要ない
手軽に撮影できる
意図した写真が撮りづらい

フルオートモードから、一つレベルが上がります。

F値(絞り)・シャッタースピードはカメラ側に決めてもらいます。

その他のISO感度や露出補正は撮影者が側で設定することができるので、明め・暗め写真が撮りたいときには露出補正を+やーに設定することで撮影することができます。

手軽さから、時間のない時の撮影に向いています。

P(プログラムオート)モードの写真
食事などの時間が限られているときにはサクッと撮影できるP(プログラムオート)モードは最適です

もっとボカしたいとか全体にピントを合わせた写真を撮りたいときには不向きな撮影モードです。

A(Av)(絞り優先)モード

カメラのAモードを解説する画像

A(Av)絞り優先モードはF値(絞り)・ISO感度・露出補正の3つを自分で決めることができる撮影モードです。

私は、A(Av)絞り優先モードを最初に使いこなすことをおすすめします。

メリットデメリット
背景・前景のボケをコントロールできるカメラの基本設定の知識が必要

背景や前景のボケをコントロールしたいときに活躍する撮影モードです。

コントロールできる範囲が多いですが、カメラの設定に関する知識が必要になってきます。

人物(ポートレート)撮影

ポートレート撮影

人物(ポートレート)撮影では、人物を際立たせるために背景を大きくボカす場合が多いです。

その時に活躍するのがA(Av)絞り優先モードです。

F値をF2.8やF1.8など小さくすれば背景を大きくボカした印象的な写真になります。

全体にピントを合わせたい時

F値を絞ったときの写真

全体にピントを合わせたいときにもA(Av)絞り優先モードは活躍します。

ピントを外したくないときや全体を見せたいときにはF値の値をF8〜F11くらいまで上げて撮影するといいでしょう。

S(Tv)(シャッター速度優先)モード

カメラのSモードを解説する画像

S(Tv)(シャッター速度優先)モードはシャッタースピード・ISO感度・露出補正の3つを自分で決めることができる撮影モードです。

メリットデメリット
動きの速い被写体の動ごきもピタッと止めることができる
ブレを活かしたスローシャッターの撮影ができる
カメラの基本設定の知識が必要

S(Tv)(シャッター速度優先)モードはシャッタースピードを自分でコントロールできるので、ブレを活かした写真を撮影することができます。

現実の目には見えないカメラならではの表現ができます。

しかし、カメラの基礎知識が必要で、被写体に合わせてシャッタースピードを変えていく必要があります。

動きに速い被写体をピタッと止める時

シャッタースピードを速くすると撮れる写真

動きに速い被写体をピタッと止めるにはシャッタースピードを1/500〜1/1000に設定すると、ブレなく被写体を捉えることができます。

ブレを活かしたスローシャター

シャッタースピードを解説する画像

ブレを活かした撮影をする場合には、シャッタースピードを遅くする必要があります。

人が歩いているのをブレさせる場合は、シャッタースピードを1/10〜1秒くらいの遅い設定にすると被写体がブレて目には見えない表現をすることができます。

M(マニュアル)モード

カメラのMモードの解説画像

M(マニュアル)モードはF値・シャッタースピード・ISO感度を自分で設定する撮影モードです。F値とシャッタースピードとISO感度によって明るさ(露出)が決まるので、露出補正をすることができません。

メリットデメリット
自分の思い通りの設定ができる
非常に暗いところの撮影や明るいところの撮影に向いている
カメラの基本設定の知識が必要
設定に時間がかかってしまう

M(マニュアル)モードは明るさを決める3つの要素(F値・シャッタースピード・ISO感度)を自分で決めるため自分の意図した写真を撮影するには最適です。

しかし、カメラ設定の基礎知識が必要であったり、慣れていないと設定に時間がかかったりしてしまうなど初心者レベルからは脱しないと難しい設定です。

難しい設定であるため、星景撮影やホタル撮影、夜景など撮れる被写体が増えます。

マニュアル夜景撮影作例

カメラの設定に関する記事はこちらも合わせて読んでみてください。

マニュアル撮影を使った具体的な撮影技術はこちらの記事がおすすめ

まずはPモードかAモード

まずはPモードかAモードをお勧めする画像

カメラを始めたばかりの方はまず、オートモードからはすぐに卒業しましょう。

始めになれるのは、P(プログラムオート)モードかA(絞り優先)モードのどちらかの撮影になれると良いでしょう。

私が特におすすめするのはA(絞り優先)モードです。

理由は2点あります。

  • カメラを始めた醍醐味は美しい背景ボケだと考えているから。
  • F値(絞り値)を学ぶことで、他のカメラ設定の要素も学ぶことができるから。

私は特にA(絞り優先)モードを積極的に使うことをおすすめします。

P(プログラムオート)モードも露出を学ぶにはいいですね。

まとめ|Aモードを使いこなせるとGOOD

この記事ではカメラの撮影モードの解説をしました。

カメラの撮影モードのまとめ
  • ボケをコントロールするならA(絞り優先)モード
  • ブレをコントロールするならS(シャッター速度優先)モード
  • ボケもブレもコントロールしたいならM(マニュアル)モード
  • オートモードはすぐに卒業しよう
  • まずはPモードかA(Av)モードから始める
  • 私のおすすめはA(Av)モード

撮影モードの特徴を表にまとめると次の通りです。

撮影モード/項目特徴F値(絞り)シャッタースピードISO感度露出補正
Autoモード
(フルオート)
全てカメラが決める
とりあえず撮れる
カメラが決めるカメラが決めるカメラが決めるカメラが決める
(補正ができない)
Pモード
(プログラムオート)
手軽に撮れる
ISO感度設定と露出補正はできる
カメラが決めるカメラが決める自分で決める
(オートも可)
自分で決める
(補正ができる)
Aモード
(絞り優先)
ボケた写真
全体にピントが合った写真
自分で決めるカメラが決める自分で決める
(オートも可)
自分で決める
(補正ができる)
Sモード
(シャッター速度優先)
ピタっと動きを止めた写真
スローシャッター
カメラが決める自分で決める自分で決める
(オートも可)
自分で決める
(補正ができる)
Mモード
(マニュアル)
非常に暗い場所
光が安定しない場所
自分で決める自分で決める自分で決める
(オートも可)
カメラが決める
(補正ができない)
撮影モードをタップするとその項目に飛べます

カメラの設定を学び、使うことができると撮影の幅が広がります。撮り逃しや失敗も少なくなりますよ。

撮影シーンや目的に合わせて撮影モードを選べるとナイスですね。

撮影モードを学んで、楽しい写真ライフにしましょう。

最後まで読んでくださりありがとうございます。コメントなどいただけると、記事の質向上や励みになります。ぜひお願いします!

撮影モード解説の画像

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この記事を書いた人

zookomi0124のアバター zookomi0124 東北のフォトグラファー

「おくのほそみち」というテーマで、東北を中心とした写真を撮影しています。
ブログの趣旨
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