今回の記事は【ピントが合わないときの対策】について解説します。
- ピントが上手く合わない
- いざという時にピントを外してしまった
- フォーカスモードってなに?
楽しく写真をとっていたけど、後から見返すとピントが合っていなかった……
なんかピンボケ写真ばかりになってしまった……
そんな経験がある方も多いと思います。
この記事ではピントが合わない原因と対策を徹底的に解説します。
しかし、私を含め、多くのカメラマンは経験を積んでもピントを絶対に外さないということはありえないという認識は持っておいた方がいいでしょう。
今回お伝えできるのはピントを外す確率を限りなく下げる方法です。力まず肩の力を抜いて、読んでいただければと思います。
今回の記事の結論から
- 視度調整がされていない→対策|視度調整のやり方を確認する
- 最短撮影距離よりも近い距離で撮っている→対策|最短撮影距離を確認する
- 被写体に対してのフォーカスモードの設定ミス→対策|基本はAF-Cでいい
- フォーカスエリアの範囲外→対策|フォーカスエリアの特徴を知る
- ピントが合いにくいシーンでの撮影→対策|できるだけ明るい所やコントラストがはっきりしている所にピントに合わせる(スポット設定がおすすめ)
- どうしても合わないとき→対策|マニュアル撮影で撮影する
結論を踏まえて、ピントの合わせ方を見ていきましょう。
視度調整ができていない|自分の視力に合っている?
最初に考えられるのが初期設定のミスです。
最初にカメラのファインダーを除くと、ぼやっとした見え方をする場合があります。
原因は視度調整ができてないことが考えられます。
つまり、自分の視力に合っていないということです。
対策|視度調整を行い、自分の視力に合わせればいい。
視度の合わせ方
視度調整の仕方は簡単です。
ファインダーのそばに、+や−が書かれている視度調整用のつまみがあります。つまみを回しながら、自分の視力に合わせていきます。
- 遠視|プラス方向につまみを回す
- 近視|マイナス方向につまみを回す
最短撮影距離よりも近い|レンズのスペック超えてない?
レンズの最短撮影距離を超えているとピントが合いません。
対策|最短撮影距離を確認し、距離の感覚を養う。
最短撮影距離の確認方法
確認はとても簡単です。
最短撮影距離はレンズに記載されています。
具体例|0.41mと記載
カメラのセンサーから被写体までの距離が41cmまで近づけるということ。
最短撮影距離の合わせ方 4ステップ
最短撮影距離は感覚が養われるまで、ファインダーを見ながらピントが合う距離感を探りましょう。
まず、被写体からある程度距離を置きます。
ファインダーを覗きながら少しずつ距離を詰めていきます。
ピントが合うか合わない境界線に辿り着きます。
境界線の位置で詰めたり寄ったりしながら調整していくと感覚が養われます。
最短撮影距離を感覚的に覚えるのは慣れが必要です。
基本的な考え方としては、寄りすぎなければピントは合います。
また、対策に一つしてレンズをマクロレンズを使うと、被写体に寄ることができます。
被写体に対しての設定ミス|フォーカスモードについて
フォーカスモードは全部で5種類。
- AF-C|コンティニュアスフォーカス:動いている被写体向け【おすすめ!】
- AF-S|シングルフォーカス:静止した被写体向け
- AF-A|AF制御自動切り替え
- DMF|ダイレクトマニュアルフォーカス:オート+手動
- MF|マニュアルフォーカス:手動
※メーカーにより呼び方が違います
SONY:シングルフォーカス(AF-S)/ Canon:ワンショットAF / Nikon:シングルAFサーボ)
SONY:コンティニュアスフォーカス(AF-C) /Canon:AIサーボAF / Nikon:コンティニュアスAFサーボ)
SONY:AF制御自動切換え(AF-A) / Canon:AIフォーカスAF / Nikon:AFサーボモード自動切り替え
基本はAF-C(コンティニュアスフォーカス)でOK
基本の設定はAF-C(コンティニュアスフォーカス)でOKだと考えています。
理由は、一番ピントがズレることが少ないモードだからです。
AF-C(コンティニュアスフォーカス)はシャッターを切るまで被写体をずっと追いかけてくれるモードです。
自分が動いても被写体が動いていても、ピントを合わせ続けてくれます。
- 動物や電車などの被写体が動くシーン。
- スナップ撮影や観光地などで、止まって撮影することが難しいシーン。
AF-S(シングルフォーカス)|静止した被写体向け
AF-S(シングルフォーカス)は被写体も撮影者も動かない物撮りなどで活躍するモードです。
ピント位置の正確さならAF-S(シングルフォーカス)と言えます。
しかし、被写体も撮影者も動かないシーンというは、多くはありません。
物撮りのシーンでも撮影者が動く場合も多くあると思います。そのときはやはりAF-C(コンティニュアスフォーカス)の方がピントズレは少ないでしょう。
- 三脚を使用した物撮りのシーン
AF-A(AF制御自動切り替え)
AF-A(AF制御自動切り替え)はカメラが被写体が静止しているか動いているかを判断するモードです。
被写体によって、AF-C(コンティニュアスフォーカス)かAF-S(シングルフォーカス)の判断をします。
フォーカスモードの切り替えが難しいカメラを初めたばかりの時期はAF-A(AF制御自動切り替え)で慣れていくことをおすすめします。
- 動物園など動いている被写体や止まっている被写体のどちらも多くいるシーン。
DMF(ダイレクトマニュアルフォーカス)|オート+手動
DMF(ダイレクトマニュアルフォーカス)は半分オートで半分手動のモードです。
どういうことかというと、まずシャッターを半押しすると、被写体にピントが合います。
その後にレンズについているフォーカスリング(ピントを手動で調整することができるリング)を回すことでピントの最終調整をすることができます。
なかなかピントが合わない近接撮影やマクロ撮影で活躍するモードです。
- 食べ物などの近接撮影のシーン。
- 花などをマクロレンズで撮影する超近接撮影シーン。
MF(マニュアルフォーカス)|切り替えに要注意
MF(マニュアルフォーカス)は撮影者が手動でピントを合わせるモードです。
レンズのフォーカスリング(ピントを手動で調整することができるリング)を回し、シャープに写るポイントを見つけながら調整します。
注意点として、レンズにあるAFとMFの切り替えスイッチが勝手に切り替わっていないか確認してください。
AF(オートフォーカス)のつもりがMF(マニュアルフォーカス)で、ピントが合わなくなったと思ってしまう場合もあります。特に撮影に夢中になっていると起きやすい現象です。
最近のカメラだとほぼAF(オートフォーカス)で撮影することが可能ですが、どうしてもピントが合いにくい場面が出てきます。そんなときにMF(マニュアルフォーカス)が活躍します。
- 星景撮影などオートフォーカスでピントを合わせるのが難しいシーン。
フォーカスエリアからのズレ|枠の外だとピントは合わない
ピントが合わないと感じている方の中には実はフォカーカスエリア(ピントが合うエリア)内に被写体が入っていない可能性があります。
ここではフォーカスエリアについて解説していきます。
フォーカスエリアを明確にする
被写体がたくさんいるときや小さいときはカメラはどこにピントを合わせてればいいのか迷います。
撮影者はカメラにどこにピントを合わせるのか伝える必要があります。
それがフォーカスエリアです。
- ワイド設定:画面全体をピント合わせの対象にすることができる
- 中央設定:画面中央をピント合わせの対象にすることができる
- スポット設定:任意でピントを合わせられる
- ゾーン設定:スポット設定より広い範囲を指定することができる
一般的にはワイド設定でOK
基本はワイド設定にしておくと広い範囲がピント合わせの対象になるので、普段の設定はワイド設定でOKです。
しかし、被写体が多くいたり、小さい場合にはピント合わせが難しくなります。
ピンポイントでピント位置を指定したいときはスポット設定
ワイド設定だと範囲が広すぎると感じたときや、もっとピンポイントにピントを指定したいときは、スポット設定がおすすめです。
ちなみに私は、スポット設定でピントを合わせています。
フォーカストラッキングもあり
フォーカストラッキングは、被写体を指定すれば自動で追従してくれる機能です。
ピントを絶対外したくないシーンでは活躍する機能です。ぜひ使ってみてください。
ピントが合いにくいシーンを撮影している
カメラも完璧ではありません。
被写体やシーンよっては、ピントが合いにくい場合もあります。
暗い場所での撮影シーン
暗所での撮影は、カメラはどこにピントを合わせればいいのかわからなくなります。
- 一番明るいところにピントを合わせる。
- ワイド設定では広い範囲をピント合わせの対象としてしまうので、自分でピント位置を決めることができるスポット設定がおすすめ。
コントラストが低いシーン
明暗さがはっきりしないコントラストが低いシーンでもピントは合いにくくなります。
例えば、空を撮影する場合、カメラは雲や空のどちらにピントを合わせていいのか迷います。
- コントラストの高いポイントを見つける。
- コントラストの高いポイントを指定するには、自分でピント位置を設定できるスポット設定がおすすめ。
- どうしてもピントが合わない場合はMF(マニュアルフォーカス)で完全手動で決める方が確実。
まとめ
今回はピントを外す確率を極力下げるために、原因と対策をまとめました。
一つひとつ丁寧に対応していくことで、写真を失敗する確率は減らせることができます。
経験を積むことで、ピントを外す確率は確実に減らせます。
- 視度調整がされていない→対策|視度調整のやり方を確認する
- 最短撮影距離よりも近い距離で撮っている→対策|最短撮影距離を確認する
- 被写体に対してのフォーカスモードの設定ミス→対策|基本はAF-Cでいい
- フォーカスエリアの範囲外→対策|フォーカスエリアの特徴を知る
- ピントが合いにくいシーンでの撮影→対策|できるだけ明るい所やコントラストがはっきりしている所にピントに合わせる(スポット設定がおすすめ)
- どうしても合わないとき→対策|マニュアル撮影で撮影する
さらにピンポイントにまとめると下記のようになります。
- フォーカスモードの正しい設定
- フォーカスエリアの設定
- カメラ・レンズのスペックを超えない設定
今回の内容を一つでも実践できれば、着実にレベルアップするはず!
それでは楽しい写真ライフを!
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