こんにちは。東北のフォトグラファーのzookomiです。
この記事は、2021年に発売されたSIGMAの35mmF1.4DG DNのレビューをしていきます。
SIGMAのレンズはもともと好きで、カメラを始めた当初から使用しているレンズメーカーです。
写りが素直で癖も少ない、解像度も高い上に価格が抑えめで作られているレンズが多いSIGMA。
ユーザーファーストであり、東北を中心に撮影している私としては、メイドイン会津であるSIGMAは親近感の湧くメーカーです。
今回は多数のラインナップから、基本の焦点距離となる35mmである、Artライン35mm F1.4 DG DNを紹介します。

SIGMAのなんとなくなイメージとして、「写りが良いけど重い」といった感じではないでしょうか?
カメラがミラーレス時代に移り、早数年。
SIGMAも時代の流れに乗って、「小さく、軽く、でも写りが良い」という設計になってきています。
- SIGMA35mm F1.4 DG DNのメリット・デメリット
- 買いか否か
- 作例
私の意見としては、
写りに対して安価であり、写真を楽しむにはもってこいなレンズ
こう結論付けます。
コスパ面のメリットが非常に大きい。
ざっくりとメリット・デメリットをまとめると、次のようになります。
メリット | デメリット |
---|---|
価格が比較的安価 ボケ味の良さ バランスの良いサイズ感 立体感のある描写 コスパ良し | とはいえ、大きくて重い 周辺減光が目立つ |
これから詳しくレビューしていきます。
それではいきましょう!
外観・基本スペック
35mm F1.4 DG DNの立ち位置はこのように解説されています。
基本の焦点距離だからこそ、最高の性能と使いやすさを。
今持てる技術全てを結集した
ミラーレスのための“Art F1.4 35mm”2012年に登場し、Artラインの価値基準を築いた一号機、 35mm F1.4 DG HSM | Art 。このSigma GLOBAL VISIONの原点とも言えるレンズを、ミラーレス専用設計として、求められる期待に応えるべく全く新たに構築したのが、この35mm F1.4 DG DN | Artです。
光学性能の面では、大口径F1.4ならではの大きく美しいボケ味はもちろん、各収差を徹底的に抑制し画面周辺に至るまでシャープな描写性能を実現。ミラーレス専用設計だからこそ可能な小型軽量化されたレンズボディには、プロフェッショナルユースを意識した充実の機能、そして快適なオートフォーカスも備えています。
35mmという基本の焦点距離だからこそ、最高の性能と使いやすさを。描写性能から操作性、携行性までも妥協しない、新生“Art F1.4”に相応しい35mmの登場です。
基本スペック
名称 | 35mm F1.4 DG DN |
---|---|
焦点距離 | 35mm |
開放絞り (F値) | F1.4 |
最小絞り (F値) | F16 |
絞り羽根 (枚) | 11 |
最短撮影距離 (cm) | 30cm |
最大撮影倍率 (倍) | 1:5.4 |
フィルター径 (mm) | 67mm |
外形寸法 最大径x長さ (mm) | 75.5mm × 111.5mm |
質量 約 (g) | 640g |
外観

外観を見ていきましょう。

カメラに装着し、レンズフードを取り付けると上の画像のようなイメージです。
若干大きさを感じますかね?

上から見ると、先端にボリュームがあります。
そのおかげかもしれませんが、全体的なバランスは個人的にはいい感じです。

絞りリングです。
私はいつも「A」にしてカメラ側で操作できるようにしています。
ファインダーを覗きながら撮影したい方や直感的に撮影したい方にはありがたいですね。

フォーカスモードの切り替えボタンとファンクションボタン、絞りリングクイックスイッチボタンです。
フォーカスモードの切り替えボタンはAFとMFを即座に切り替えられますね。
ファンクションボタンは、自分が設定したい機能を入れることができます。
よく使う機能を設定しておくと便利です。
絞りリングクイックスイッチボタンはOFFにすると絞りリングが滑らかに動き、ONにすると絞りリングがカチカチという動作で動くようになります。

上の画像は絞りリングロックスイッチです。
絞りリングが勝手に動かないようにロックをかけておくことができます。

MF時のピントをあわせるリングです。

メイドインジャパンがいい感じに入っていてかっこいいです。
外観の重厚感ある黒がまたいい感じ。
5つのメリット

メリット | デメリット |
---|---|
価格が比較的安価 ボケ味の良さ バランスの良いサイズ感 立体感のある描写 コスパ良し | とはいえ、大きくて重い 周辺減光が目立つ |
35mm F1.4 DG DN 5つのメリット |
---|
価格が比較的安価 ボケ味の良さ バランスの良いサイズ感 立体感のある描写 コスパ良し |
メリット1|価格が比較的安価

まず、お伝えしたいいのが、SIGMAの35mmF1.4DG DNは安価であることです。
定価を見てみましょう。

10万円……
安価?
やはりカメラをする人の金銭感覚はバグっている?
と、思われるかもしれません。
しかし、この35mmはSIGMAのArtライン。
Artラインとは、簡単に言うと、SIGMAの最高技術の結晶が形になったレンズです。
カメラメーカーが作るのであれば、価格的に倍になってもおかしくないレベルの設計で作成されています。
![]() 35mm F1.4 DG DN | ![]() FE 35mm F1.4 GM | |
---|---|---|
価格 | 104,500円 | 237,600円 |
よく比較対象になるのが、SONYのFE 35mm F1.4 GM。
価格差は2倍以上。
その分SONYのFE 35mm F1.4 GMは軽量化されていたり、純正である強みを持っていたりします。
しかし、最高技術の結晶を10万円前後で手に入れることができるのは、魅力的だと感じています。
企業努力の成果と言えます。
メリット2|ボケ味の良さ

ボケの切れ味はすばらしい。
SIGMAらしい素直な写りも好感が持てます。
F1.4まで開放できるのは強みですね。
最近ではコンパクトでF2まで開放できるレンズが多くなっている印象ですがやはりF1.4。
多少レンズは大きくなりますが、ありあまる恩恵を私達にもたらしてくれます。

ピント面はしっかりと解像し、奥に行くにつれて滑らかにボケが広がる。
なんでもない日常を特別に変えてくれます。
メリット3|バランスの良いサイズ感

写りなどを総合的に見てみると、かなりバランスの良い作りになっいます。
上の写真は、カメラにレンズを付けた際の画像です。
そこまでレンズが主張しているかな、と思うと案外そうでもありません。
数字で見てみると、下の表のようになります。
外形寸法 最大径x長さ (mm) | 75.5mm × 111.5mm |
---|---|
質量 約 (g) | 640g |
実際に持って見ると次の画像がイメージつきやすいかなと思います。

若干の重さは当然感じますが、トータルのバランスが良く扱いやすいです。
個人的に大切にしている、撮っている感も出るバランスで、撮る楽しみを与えてくれますね。
メリット4|立体感のある描写

SIGMAの強みはなんといっても「写りの良さ」。
開放だとより立体感を感じる描写をしてくれます。
当然、絞っても良し。
隅々までカリッとした写りは、その場の空気感を十分に伝えてくれます。

メリット5|コスパ良し
ここまでメリットを見てきて感じることは、やはり、コスパがいいということ。
写真の写りに対する価格設定。
大きさや重さは若干のネックになるかもしれませんが、写真を撮る満足感を与えてくれます。
総合的に見て、十分に写真を楽しむ要素が詰め込まれたレンズと言えます。
焦点距離35mmのレンズは様々ありますが、最初の一本にしてもいいのではないかと思えるレンズです。

2つのデメリット
デメリット1|とはいえ、大きくて重い

外形寸法 最大径x長さ (mm) | 75.5mm × 111.5mm |
---|---|
質量 約 (g) | 640g |
軽い・小さい設計となったからと言って、人によっては「大きくて・重い」と感じる方はいるはず。
カメラに装着したときのバランス感は正直、個人的な感覚としては悪くないです。
撮影している感も出て、気に入ってはいます。
しかし、重さや大きさがネックとなって持ち出しにくいという方もいると思います。
そう感じるのであれば、同じようなスペックで、100gほど軽いSONY純正のGMレンズを選ぶという選択肢もありです。
どうしても、大きさ・重さに納得しないのであれば、純正のGMレンズを強くおすすめします。
デメリット2|周辺減光が目立つらしい

デメリットになるのかは微妙なラインですが、絞った際の周辺減光が気になるという声がちらほら。
撮影している側としては、そこまで気にならず、むしろ周辺減光の暗さはそのレンズの「味」なのでは?と思うくらいです。
気になる人は気になると思いますが、どう捉えるかは撮影者側の感じ方です。
作例







まとめ|トータルいいレンズ
- SIGMA35mm F1.4 DG DNのメリット・デメリット|下の表
- 買いか否か|個人的には買い
メリット | デメリット |
---|---|
価格が比較的安価 ボケ味の良さ バランスの良いサイズ感 立体感のある描写 コスパ良し | とはいえ、大きくて重い 周辺減光が目立つ |
写りもよく、そこまで重くもない、価格面も良心的でコストパフォーマンスが抜群。
35mmの購入を検討している方は、十分候補に入ります。

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